そう。
今思い返せば、それは少し様子が違う朝だった…
2024年10月23日。
想いを綴り始めたら、どんどん内容が膨らんでしまい長編超大作になりましたのでw
この記事12399文字。
読み終わるまで20分はかかるかと思いますw
物好きな方はお時間ある時にどぉぞw
当ブログ始まって以来の釣りの内容に関する記事です。
クワガタ一切関係ありませんw
想いとか考えとかどーーーーでもいいから釣った時の状況だけ早!って方は
かな~り下の方までスクロールしてくださいw
それでは…
釣りも趣味とする私。
現在も深みへとハマっていっている途中のエンジョイアングラーです。
小さいころから釣りはしていましたが、趣味と言えるほどのレベルではなく、渡された道具で渡された仕掛けで『釣れたー!やったー!」というレベルでした…
つい最近まで道具の知識もゼロ、号数?lb?知ろうともせず魚の名前は大衆魚しかわからないレベル。
道具もほぼ持ってない。
そんな釣りを詳しくなろうとも思わず長い間続けていました。
そう。何も考えない釣りを。
それがココ数年で変わってきたのです。
もっと知りたい。もっと釣りたい。狙った魚を釣りたい。デカい魚を釣りたい。
ルアーの動かし方は?ラインの選定は?コマセワークは?
どうすれば釣れるのだろうか。
いろんな知識が入り込みながら、『釣り』という中でも数多くあるジャンル(餌・ルアーという分類の中にさらに細分化されるジャンル)の中、何かに特化することはなく何でも興味深々の現在です。
その時その時に興味が出た釣りをやってみて楽しんでいますが、どれもこれも魅力的な釣りばかり。
クワガタがそうであったように、一通り経験した後には何か1つのジャンルにどっぷりとハマっていくような気もしていますが…
そんなココ数年の釣り生活の中、釣行回数も徐々に増え、少しづつ目標ができるようになってきました。
・ルアーでシーバスを釣りたい。
・アジングでアジを釣りたい。
・プラグでメバルを釣りたい。
etc…
何でもやりたい症候群。
そんな小さな目標を一つずつ何とか達成することができる中、最初から漠然と思い続けていたことがあります。
デカい魚を釣りたい。
そう。漠然と。
クエ。ヒラマサ。マグロ。etc
デカい魚はたくさんいますが、とにかくまずは、ボヤっとですが、
「10㎏以上の魚を釣りたい」。
思いは強くなるばかりでした。
何を狙うのが最善なんだろうか…
そんな事を考えながらもどこか夢物語のような…
チョロっと齧り始めた程度の私のスキル・知識ではまだ夢すら見てはいけないじゃないかって…
クエを離島で野外泊まり込みで狙ってる人、地方遠征で1日投げ倒してヒラマサを狙ってる人、まるで漁師のようにマグロを狙ってる人、夢のまた夢GT、どれもこれも異世界に感じ私には到底たどり着ける領域ではないと思っていました。
いつか遠い未来できたらな…と。
そう。
10月23日までは…
最近ではライトゲームにハマり、アジングからSLJ、チニングからシーバス、ライトタックルでできる青物狙いなど軽量タックルが増えていきます。
だって…釣れた方が楽しいじゃん…じゃん…
そんな何でもやりたい症候群の私は、ネットサーフィンをしながら次の小さな目標を探していました。
ヒラメもいいなぁ…
甘鯛もいいなぁ…
シーバスも狙いたい…
やっぱり五目かなぁ…
そんなある日…
『相模湾でマグロが釣れる』
そう。KIHADA。
そんな情報が目に飛び込みましたが、上記のように"私のような素人には無理"・"遠い世界の話"そんな風に思ってました。
しかし、興味を持った私はすぐに調べ始めていました。
ふむふむ…相模湾でのキハダはキャスティング。エビング。コマセ釣り…
シーズン前半に盛んなキャスティング。
船はマグロを追いかけ、アングラーはミヨシに立ち常にキャステイングできる体制でその時を待つ。
今がタイミング!と一斉にキャストし、食わせたら漢のスタンディングファイト。
そんなイメージ。
カッコよすぎる‥‥
ですが、私の今のスキルでは到底無理。却下。
コマセ釣り船にも同乗するエビング。
1日しゃくり倒し、掛かったとなればこちらもスタンディングファイト。
ジグを買い揃えなくてはいけないし、そもそも1度だけでもという釣行にそこまで夢を追い続けられるか…
8月1日に解禁となり主流になるコマセ釣り。
やるとしたらこれか…
ここまで来るとすでに私はマグロ…
検索は止まることなく調べ続けます。
「相模湾 キハダ コマセ」
「相模湾 キハダ タックル」
「相模湾 キハダ 釣果」
「相模湾 キハダ ハリス」
「相模湾・・・
こうして病気は悪化していきます。
しかし、ここではまだどこか”夢”という感じは抜けずに”いつか”と思っています。
毎日の釣果情報のチェック…
”今日も釣れてる。いいなぁ…”
釣果情報を見ていたある日…
女性でも釣ってる⁈
きっと凄い釣りの上手い女性の方なんだろうな…
サポートの方々が強力なのかな?
ん…?力じゃないのか…?
アジを釣るわけではありませんので
『偶然釣れちゃった♪』
はないはず…
やはり良いタックルを揃えて、準備万端で臨まれている相当な変態の方たちなのでしょう。
コマセキハダのタックルを調べてみると、現在の主流は大型電動リールにキハダ専用ロッド。
特に初心者は電動での巻き上げでキャッチ率が上がるようです。
そりゃそうです。
疲れ知らずですから…
変態の中のTHE変態の方たちは漢の手巻きスタンディングファイト。
ぶっといキラキラなロッド・いかついリール、いかにも漢のロッドで釣り上げます。
やはり道具は大事。
道具からだよね。
まずはしっかり準備をしないと。
道具もないのに挑戦だなんて笑わせないでよ…
Amazon Open!
・・・
・・・
そっと画面を閉じました…w
やっぱり変態たちが集まる特殊な釣り。
しかし、ある日の釣果情報を見ていると…
”レンタルの方も釣り上げられました♪”
えぇ!?キハダ狙いもレンタルあるの!?
しかもレンタルで釣り上げちゃってんの!?
調べてみると手巻きも電動もレンタルを揃えている船宿さんばかりでした。
夢を見始めちゃいました…
相模湾キハダ狙いシーズンはルアーで6月〜。
コマセは8月1日解禁~11月頃まで。
後半になればなるほどマグロも大きくなり難易度UP。
現在10月。
釣果を見ていると今年はアタリ年。
行くなら今しかないんじゃないか?
自宅で夢を見続けているだけでは釣れない。
行動を起こさない人には何も起こらない。
そんなこんなで10月中旬。
どんな釣りなのか?どんな風に釣っているのか?ネットサーフィンやYouTubeでは見まくった訳ですが…
もうすぐシーズンが終わってしまう…
ちょっとビビりながら…ちょっと迷いながら…
乗合船の単独予約を入れました。
現場の空気感・キハダ狙い船のルール等々まずは体験しなきゃ!
勉強だと思って釣り上げられるのを見学しに行こう!
(表面上ではそう思ってますが、内心は『掛かったらどうしよう…ウフっ』『釣れちゃったりして…エヘっ』『釣りたい!!』と、殺気ムンムンです…)
もちろん見学にというつもりなので手巻きレンタルで乗船です。
仕掛けもAmazonでポチッた仕掛け。
え?
オキアミ何ブロック用意すれば足りる?
掛かったらどうすんの?←そんな簡単に掛からんw
知識もスキルも足りず、溢れるのは殺気のみ。
迎えた初キハダチャレンジ当日。
お隣の常連さんにご挨拶をし、初チャレンジだと伝えると釣り方のポイントやビシの良い開閉具合やポイントを教えてくださり必死に聞く私。
天気は良好。
あちこちで鳥山も見かけます。
1人で高鳴る緊張感を隠すように平然を装う私。
ネットサーフィンしまくり勉強した中でも今の私にできそうな仕掛けでまずは臨んでみる。
何も分からないままハリス22号 長さ6mを選択。
見様見真似で常連さんのコマセの撒き方を観察し始めてみる。
最初のアタリは誰の竿に…なんて一瞬静まり返った船内。
その時!!早々に反対側の常連さんにHIT!
それだけで私のボルテージは急上昇。
‘うぉ~~~!!!あんなに小さいオキアミをあんなにデカいキハダが本当に食うんだ!!!”
手慣れた様子でファイトする常連さん。
それを凝視する私。
暫くして船長がリモコン片手に巧みな操縦をしながら水面に姿を現したキハダを船内に引き上げる。
沸き起こる拍手。
初めて間近で見るキハダの大きさ・カッコよさに感動する私。
すげー
すげぇぇぇぇぇぇぇぇぇ。
キハダって本当に釣れるんだ…
しかしこの日はこれだけではなかった。
当たり年の当たり日。
船はずっと流しっぱなしでも常に誰かに当たっている忙しさ。
"当たったよー!"
よくそんな冷静でいられるね…常連のアニキ…
次々にヒットする船内。
ふと頭をよぎります。
え…これ、もしかしたら私の竿にも…
穂先を凝視し、常にスタンディング、来い…来い…と祈り続ける。
待ち続ける事、数時間。
船内には実に8尾ものキハダが上がっていました。
電動リールでの無理しないやり取り、電動リールでの強引なやり取り、手巻きでの漢のスタンディングファイト。
たくさんのファイトがいまだに目に焼き付いています。
え?
ワタシ?
竿がしなることは一切ありませんでした‥‥
・・・・・・
『空のクーラーで帰ります。』
そんなLINEをカミさんに送った後、自宅へ向かい運転中に色々な事を考えました。
何かが違うんだ。
そもそも掛けれなければ土俵にも上がれない。
掛けたとしても上げれる確率は…
いや、そもそも素人がキハダにチャレンジすることが間違っているのかもしれない…と。
たった1回のチャレンジで何を言っているんだ。
そもそもキハダはそんなに簡単じゃない。
1日当たりすらなくてもそれは特別じゃない。
そんな釣りがKIHADA Challenge。
1度経験できたからいいじゃないか…
1度で諦めてしまうのか…
自問自答の夜を何度か過ごしました。
釣りもクワガタもエンジョイするのが私のモットー。
そりゃ、キハダが釣れた時の達成感はひとしおでしょう。
ですが、ギャンブル的な釣りにコストを掛け、いつ達成できるのか分からない釣りに時間を費やすべきか…
夢を捨て、それだけの時間とコストがあればたくさんのエンジョイフィッシングができるのではないか…
そうだよな…
私にはまだ早い。
そんな事を考えながらGoogle先生と初チャレンジのキハダ釣行を思い返す。
コマセ釣り。
コマセを撒き餌とし、魚を寄せ煙幕に突っ込んでくる魚がコマセに同調した付け餌を食う。
それまでの私はそんなイメージをもっていました。
いや、間違ってはいない。
でも相手はキハダ。
ある記事に書かれていました。
"キハダは警戒心が強い"
そうか…
コマセを…
ハリスを…
頭の中にイメージが駆け巡りました。
とにかく釣りに行きたい。
そう思った私はカミさんに
「釣りに行こうと思うんだけど、ギャンブルのマグロか…五目の方がいいかなぁ…」
心情を悟られないようにクールに問いかけました。
「マグロしかないっしょ。」
まさかのカミさんからの返答。
お金もかかるし、釣れるか分からない釣りなんか行かなくてもいいでしょ!
そう言われるかと思っていた私は少しビックリしました。
よし。
もう1回だけ行こう。
もう1回だけチャレンジしよう。
天気・潮・釣果をチェック。
1回目の日曜日の釣行を経験し決めていました。
「水曜日休むわ」
平日に行くしかないと。
すぐさま船宿予約。
単独で挑む2回目のKIHADA Challenge。
迎えた2回目のKIHADA Challenge当日。
2時半に起きた私は…
「とにかく欲を出さず…殺気をなくし…心にゆとりを持とう」
そんなことを考えながら準備をし家を出ました。
しかし、この日は何かが違ったのです。
船宿に着いた私は気が付がつきました…
普段忘れたことのないライフジャケットを忘れてる…
「すいません。ライジャケ忘れてしまったのでお借りできますか?」
そうです。
あのよく見るオレンジ色のアレ。
アレ好きじゃありませんが…忘れた自分が悪い…
素人ですけど…初心者丸出しやん…初心者ですけど…
そんな中で釣り座決め。
この船宿さんは抽選を引き、釣り座選択順を決めるシステム。
4番目くらいに抽選を引いたでしょうか。
まさかの1番。
え…
逆に困るんですけど…
逆に決められないんですけど…
これで1日の運命が決まる気がして戸惑いました。
みんな待ってるし早く決めなきゃ…
冷静を装って決めた釣り座は…
右舷トモ
1回目のチャレンジでは右舷トモから並び4人はノーヒット。
前日は右舷トモが最多ヒット。
釣り座だけが全てではないとは思いますが、最後は私がいつも好んで座る右舷トモに賭けることにしました。
天気予報は曇りのちに雨。
この日も相当な数の船がマグロを狙いに来ています。
マグロ狙いだけあって船同士の距離は広く取っていますが、遥か向こうまで釣り船が確認できます。
1回目で少しは勉強した私。
タックルはどうするか…
もしも…
もしも掛かった時に、キャッチ率を少しでも上げるためにやっぱり電動。
レンタルと言えど、電動レンタルのタックルは1級品。
超心強い仲間となります。
「レンタルお願いできますか?」
「手巻きで。」(爆)
船宿レンタルのオレンジ色のライジャケを着用したレンタルロッドを手にした目が血走ってる人。
見るからに周りの方々は思ったことでしょう。
「あいつ絶対釣れないw」と…
ちくしょう…
ライジャケ忘れなければ…
そんなこんなでw出船したキハダ船。
当日の乗船者は8名。
お隣のダンディなおじさまは物腰の低い超いい人。
「1回はヒットさせたいよねぇ!」「ねぇ~!!」
「お!クジラがいるよ!」「すげー!クジラだー!」
なんて会話をしていたらポイント到着。
「はい。どぉぞ~。30ね。30」
いつもならばセカセカと急いで仕掛けを投入する私ですが、この日は違いました。
落ち着いてる。
付け餌はどうしようか。
朝一アピールで抱き合わせにするか…
いや、最初は尻掛けで。
前回とは違うビシを用意してきたこの日。
”まずはコマセの出を確認しよう。”
自分でも怖いほどの冷静っぷり。
ビシの放出量を見ようと上下隙間を調整し投入する。
投入からのシャクリ回数をカウントし、投入時間を決めて回収してみる。
「これくらいの開閉量でこのシャクリ回数でこの投入時間でこの残り方か」
とすると、投入からこれくらいの量を残しつつポロポロとコマセを出しつつ、マグロが船に付いた時には追い出しできる。
この時間であたりが出なければコマセはなくなるので手返し。
イメージを最大限に膨らましつつ、付け餌も抱き合わせ・腹掛けと試していく。
そんな時に船長からアナウンス。
「はい。上げといて。」
(船中誰かがHITしたらオマツリ防止のために全員が仕掛けを上げファイトが終わるまで見守るルール)
え?
うおっ!
左舷ミヨシの常連さんが静かにファイトに入ってらっしゃる!!!
え?いつ?もっと興奮してよ!クールすぎじゃん!
そんなことを思いつつ、やり取りの一挙手一投足を見逃さないよう凝視。
しかし・・・
上がってきたのはサメにやられたキハダの頭のみ…
くぅ…
悔しすぎるぜ…
そして、難しすぎるぜ…
そうです。
このキハダ釣りの一つの難関はサメ。
キハダ釣り船団にはまずサメが付いています。
しかもひと噛みでマグロのぶっとい骨を簡単に噛み千切るくらいの4mくらいあるサメが…
頭が良いんですね。サメって…
船に付いていれば餌の魚が自由に動けない状態で上がってくるんですから…
腹ペコ巨大サメも必死にマグロ待ち…
そんな海の状況で必死になった釣り人が何十キロもあるキハダをサメに見つからずに釣り上げなきゃいけないんですから…
キハダをHITさせるだけでも難関なのに、さらにラインブレイクさせずに上げてきたと思ったら巨大サメ…
そんなの不可能。
サメから逃げれるほどのスピードで巻き上げれる訳ないじゃん…じゃん…
しかも手巻きタックルのレンタルw
そうだよな…
魚も出世するように、私もチャレンジする順番が間違ってる。
ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ→と順番にいかなきゃ。
順番があるんですよ。
イナダ→マグロにいくぶっ飛んでるワタシ・・・・
変人なのかしら。
1日アタリすら出ない可能性がある釣りを、瞬殺(掛かった瞬間に切られる)を避け、ラインブレイクをせず、フックアウトもせず、最後の難関のサメを避け釣り上げる。
できます?そんなこと。w
釣り上げることが難しくとも1度くらいはHITさせ、あの引きを味わってみたい。
まずは掛けるまでの勝負…
どうすれば食わせられるのか…
この日は仕掛けを変えて臨んでいました。
初めてのチャレンジの時に釣り上げていた常連さんの仕掛けをチェックしていました。
誘導天秤を使っている方もいたり、マグロリングをいくつも準備されている方も。
何より、何だか仕掛けが私のより長い気が…
様々な釣りで船宿により仕掛けのルールも存在しますが、キハダの仕掛けは数年前までは4.5mまで等それ以上長い仕掛けは推奨されていませんでした。
それが近年はそれ以上長い仕掛けも使用可能になっているようです。
キハダは警戒心が強い…?
常連さんは10mの仕掛けを使用されている方もいます。
この釣行前に悩みに悩んだ当日の仕掛け。
ハリスは細くした方が喰いが良いのか…
長さはどうする…長すぎる仕掛けは素人の私はトラブルの元…
食わせることが第1関門だけど、もしも掛かった時にラインブレイクは悔しすぎる。
かといって、ガチガチすぎるのも…
悩みに悩んだ私が選択したのは
ハリス24号 8.5m
太すぎず細すぎず、長すぎず短すぎず…といったところでしょうか。
前回の6mよりは長くしたかったので、扱えるであろう長さで長くしました。
24号あれば多少無理もできる(モンスターじゃなければ)と。
コマセをジャンジャン出してとにかく魚を寄せるというイメージでやっていた前回。
キハダがビシを嫌がって警戒しているとしたら、しゃくり過ぎはNGでは…
朝一にコマセの放出量を確認しておいたのでイメージはできてる。
投入し少し撒いたら、ビシの中にはオキアミを残しポロポロと出す…
8.5mと以前より離した仕掛けにはハリが見えないように腹掛け。
今はおそらくビシの中にコマセは半分。
あと5分はポロポロ出てるはず。
無駄にしゃくらずにその時を静かに待つ。
と!
その時!!!
なぁ~んてうまくいったらいいんだけどw
潮位を見てきましたが、潮が動いていそうなのはおそらく9時頃まで。
勝負は朝しかねぇ…
現在7時。
今回ダメだったらまたしばらくは楽しい釣りをするのもいいよね…
なんてことを考えて凝視していた穂先から目線を外し、リラックスしようとしたとき
喰った!!!!!!!!!
(これ以上文字の大きさを大きくできないのが悔しいくらいの表現です)
引き込まれる竿。
アドレナリン大放出。
頭の中真っ白。
とっさにキーパーから外し竿を手に持つと、強烈な
ファーストラン!
どんどんラインが出されます。
ロッドを抱える手に伝わる計り知れないパワー。
ドラグはどうか…いや、これ
どうしたらいいのw
正直パニックです。
そんな時にそっと近くに見に来てくれた常連さん。
落ち着いたゆっくりとした口調で
「走らせるだけ走らせりゃいい。慌てる必要はない。のんびりやって楽しみな!」
この言葉で私は少し冷静になれました。
これがキハダかぁぁあぁぁぁあぁぁぁ
そんなファーストランが少し落ち着くような素振りを見せたとき。
操縦室から顔を出した船長は
「止まったら合わせねぇと外れるぞ!!!」
そうだった…
あんなに勉強したのに…
その強烈なパワーに圧倒されすべてが頭から吹っ飛んでいた…
吸い込んで喉の奥まで入った餌を引き出すように、カンヌキに貫通させるように合わせなきゃ切られる…
とっさに3度4度とその時出せる私のフルパワーで合わせました。
しかしファーストランで100m以上走ったキハダとの戦いはここからが勝負。
キハダとのファイト方法は、
ゆっくり時間をかけてやり取りし徐々に上げてくる方。
ゴリ巻きでキハダを上回るパワーファイトに強引に引き寄せる方。
アングラーによって様々です。
そうです。
ココからの勝負の仕方はアングラー次第。
キハダの引きを楽しみたいとそのままスタンディング…
え…ナニコレ…無理www
頑張れば。とか、気合で。とか、根性で。とかいうレベルじゃないw
デカアテもファイティングボトムもマグロリングすらない私。
レンタルタックルですからw
勝てるはずないと咄嗟に判断した私はすぐさまウインチに切り替える。
今考えればこのパニック状態でのこの判断は大正解だった。
キーパーに戻した私は少し冷静さを取り戻す。
ココからドラグをどう調整して寄せてくるか…
無理をすれば台無しに…
でも無理をしないとこいつは上がらない。
誰かアドバイスを…
「あとは自分の感覚でやりな!」
どこからか聞こえました。
こちらはレンタル手巻き。
ゴリアテなし。ファイティングボトムなし。マグロリングなし。オレンジ色のライジャケ超邪魔。
しかも初めて掛けたキハダの未知の領域。
これ、勝機ある?ww
ココはやっぱり確実に、ゆっくり確実に、走らせながら…
否、ゴリ巻き。
私に迷いはありませんでした。
ドラグを締め込み、ウインチのままポンピングしゴリ巻きファイト開始。
時間をかけたところで勝機は増えない。
それよりも私の体力があるうちにと短期決戦を選びました。
レンタルタックルのメインラインのPEは何号だろう?
仕掛けは24号なら多少無理はできるはず。
とにかくウインチでゴリ巻きするも、あまりのパワーにキーパーに止めているロッドですら安定しない。
まだヤツは遥か100m以上先。
そしてさらに走り出す…
常連さんの声が聞こえる…
「うわぁ~出されちゃってんなぁ…」
やれんのか!?
やれんのか!?
”チャンスを掴めてるだけでも貴重な事”、”キツイから少し休む”とか少しでもマイナスを考え勝負から逃げたら絶対後悔する。
マイベストはその1投に
さらにドラグを締める。
今何?150mくらい?
やったらぁーーーーーーーーーーーー!!!
右腕に乳酸が溜まっていくのを感じる…
あまりの力比べにリールがブレるのを左手で必死に押さえがらゴリ巻き。
右腕やべぇ…
カウンターがないためリールの糸巻き量を確認する…
え?まだこんなにあんの?wwww
右腕ぶっ壊れんなよぉーーーー!!!!
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!
寄った。
寄ってきた…
あれ?
あ…
あれ?
抵抗感ゼロ。
完全に軽くなった。
もしかして…
バレた?
いや、ビシだけでの重さではない。
けどキハダの重さでもない。
これは…もしや…
サメにやられたか…
そう簡単にうまくいくはずないよね…
いや違う。
ヤツはこちらに泳いできてる。
きっとそうだ。
そう信じひたすら巻き続け糸巻き量を確認する。
そろそろか…
すでに右腕は限界突破。
それでも体全体を使って巻き続ける。
ラインの色を確認する。
緑!
「あと50です。」
船長に伝える。
ここからが最難関のサメゾーン
襲われてる様子があったらドラグを緩め走らせて逃がしてやるか?
いや、もう一度このスピードでここまで巻き上げるほど右腕に既に力はない。
一気に突破したらぁーーーーーー!!!!
紫・青・緑…
え?
緑?
あと50mだったwwww
最後の力を振り絞ったのに、ここからサメゾーンやんけ!
もう戻れない。
やりきるまでよぉぉぉぉxーーー!!!
サメによる変な抵抗や暴れは今のところ感じない。
クライマックスの勝負!!!
その時!
魚体が見えた!!!
と同時にすぐ後ろに4m級のサメも見えた(爆)
既に食われた後か!?
船長が手早くハリスを手繰る。
「サメ来てる!」
まさに大きな口で襲い掛かろうとしたその瞬間!
常連さんのカギが掛かり、すぐさま船長も2本目。
流れるようにお二人で引揚げ船内に…
獲った…
獲った…
獲ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
湧き上がる船内。
おめでとうございます!
おめでとうございます!
ありがとうございますぅぅぅぅ(涙)
ありがとうございます!!!
やったぁぁぁぁぁぁ!!
〜KIHADA Get〜
すぐさま船上で船長が脳天締めと血抜きを処理してくださる。
私は放心状態。
やり切った…
込み上げる達成感…
Priceless…
獲ろうと思って、獲りたくて来ていますが…
まさか獲れるとは。
いやぁったぁぁぁぁあぁ!!!
夢にまで見た大型魚!
10kgオーバー!!
マグロ!!
少し落ちつこうとお茶を飲みながらXに投稿。
『速報 リベンジ達成』
そしてこの釣行を『今日晩御飯作らないから』
と送り出してくれたカミさんにLINE報告。
家族グループLINEへ。
早朝7時くらいに掛けたためにまだ時間はたっぷりある。
なんて…
その後、私の仕掛けに喰いつくことはありませんでした。
船中はというと、
ベテランさんは驚異の4ヒット!
私とは何かが違うんだな。
ですが…サメ2回・バラシ2回…
初めての方が3ヒット!
持ってる方ですね。
ですが、全てサメの餌食に…
私が1ヒット1キャッチ。
他、5名の方はノーヒット
という1日でした。
帰港するときにはどこか誇らしく、溢れる達成感と心地よい疲労。
そして帰港と同時に計量へ…
・・・・
・・・・
・・・・
29.2kg!!!
釣り人生でぶっちぎりの最重量・最大魚となりました。
船上ではゆっくりと見れなかった私が釣り上げたキハダ。
まだ興奮は冷めずにすげー…でけぇ…本当に釣ったんだ…とマジマジ。
体には2本サメの歯がカスった跡が…
ギリギリだったんだ…
あの時の気合いのゴリ巻きがなかったら…
追いつかれてダメだったでしょう。
頑張って良かった…
口周りには無数のラインの跡が。
引っ張り合いのガチンコ勝負楽しかったなぁ…
しかしカッコいい…
そうだ!
記念にフックを持ち帰ろう!!
え!?
ええぇ!?!?
フッキングが決まらなければ簡単にラインを切るマグロの歯。
あれだけのゴリ巻きファイトをしたのですから完全にフッキングは決まっていたと思っていた。
完全に飲まれとるやんけ!(爆
なぜラインは切れなかったのか…
奇跡!
流石にこのまま車に載せる訳にはいかないので、親方に解体をお願いしました。
まさか釣れるとは思っていないので超軽装備の私…
クーラー?
入りきる訳…
慌てて漁港を回り発砲箱と氷を集めてきましたwww
大型発砲箱4個。
車にマグロ満載で意気揚々と帰路につきます。
初めてのマグロに初めてのキハダファイト。
少し大袈裟に思えるような表現もあったかもしれませんが、私にとっては初めての衝撃に興奮度合いを伝えきれていないぐらいです。
10回乗船しても1度もヒットが出ない事もあるキハダ釣り。
掛けたとしても瞬殺。
瞬殺を乗り越えたとしてもラインブレイク。
せめぎ合いになったところでフックアウト。
寄せてこれたとしてもシャークアタック。
ライフジャケットを忘れ…
レンタルタックル手巻きで…
デカアテもなし。
マグロリングもなし。
針を飲まれてるのになぜか揚がって来たキハダ。
この数えきれない奇跡が重なり獲れた1本。
僅か2回目のチャレンジで、初めてのたった1度のヒットを獲れた奇跡。
一生忘れる事はないでしょう。
帰宅した私が真っ先にやった事。
念願!!!!
カマだけで腹いっぱい・・・
滴る脂・・・
キハダは釣りたては美味しくない。
そんな情報を目にしていましたが…
十分過ぎるが過ぎるほど美味い…
しかしそれは2日目に真相を知ることになる。
2日目…
別物!!!
半端ねぇ・・・
半端ねぇよぉ・・・
キハダ。
私が。
私が。
私が!!釣りあげたキハダ
この先もこんな経験はそうそうできないでしょう。
最高な釣行と最高な経験と最高な疲れと最高な味と最高な思い出。
Priceless。
これから熟成をゆっくりと楽しみながら余韻に浸ります。
ひろパパ
キハダチャレンジ釣行記
~完~
コメント
コメント一覧 (2)
ひろパパさん
やりましたね!!
おめでとうございます ㊗🎊🎉
やはり持っている男は違いますね 👍👏🤩
サメに喰われるとは思いもよりませんでしたよ 😲😭
hiropapa01
がしました